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英検1級受験記録① 一次受験日まで

2022年7月27日

 6月5日、2022年第一回英検1級を受けてきた。高校三年で準1級を取って以来6年ぶりの英検になる。昨年末ごろ、大学のテスト勉強が嫌になり、気分転換のため1級の過去問を解いてみたところ、リーディングは65%、リスニングで88%くらい取れてしまった。

 大学受験が終わって以来目立った英語の勉強はしていなかったが、医学生をやっていると英語の論文を読んでレポートを書けというイベントがたまに発生する。そういうのをこなしたり、アポロ計画やチェルノブイリなどの日本語では手に入らない情報を収集したりしているうちに、いくらかスキルアップしていたようだ。

過去問をやってみた印象で、こう実感した。

ネイティブでも英検1級は落ちるという「神話」は、多分嘘!

 実際データがあるわけではないが、そんな気がする。語彙問題は確かに、ネイティブも知らない単語「も」出るらしい。これが拡大解釈されて、ネイティブでも落ちるというような噂が立ったのだろう。しかし長文読解、リスニングに関しては(たぶん)ニュースや新聞、お堅めの雑誌記事レベルの内容だと思うから、ネイティブには間違えられないと思う。

英検の合否判定は、

リーディング(語彙と長文、41点満点)

リスニング(27点満点)

ライティング(英作文、32点満点)

の3セクションそれぞれの特典をCSEスコア(各850点満点)に換算して行われる。総合で2028/2550あれば合格だ。素点とCSEスコアの換算は他の受験生の得点率の兼ね合いで変動するが、合格点の2028は固定である。

 試算してみよう。語彙が一単語もわからず、鉛筆を転がしたとする。25問あって4択だから、確率的に6問は当たる。語彙と長文は同じリーディングセクションであり、配点に差は無い。長文はネイティブならまず間違えないと思うが、ケアレスで1問くらいミスるとしよう。これでリーディングセクションは21/41点となる。2022年第一回の換算では、21点はCSEスコア632となる。

 リスニングも前述のとおり、ネイティブならたぶんそこまで失点しない。集中力が切れて3問くらい間違え、24/27点だったとするとCSEスコア734となる。先ほどのリーディングのものと合わせて1366。合格基準の2028まで662。ライティングでこれだけ取ればいいのだが、24/32点あればライティングセクションのCSEスコアは671になる。1級のライティングはエッセイとしての「型」が必用らしいが、ネイティブなら少し練習すれば高得点が狙えるだろう。

 英検1級は確かに難しいが、試算の結果、人類を超越しなければ受からないHENTAI試験というわけではないらしいと分かる。高校英語教師でも1級ホルダーは少ないとも聞いたことが有るが、それは単純に必要無いし、1級対策に時間を使うよりは3級も怪しい生徒にどう指導するか模索する方が建設的だからだろう。高校教科書レベルなら準1級も要らないかも知らん。

 ということで、私も受かる可能性はある気がしてきた。大学のテストが落ち着いたころには2021年度の第三回の募集期間は終わっていたので、2022年の第一回で受験すると決めた。参考書を買い、2022年5月、検定料を振り込んだ。

 受験票に貼る証明写真撮影で、雨中裸足騒動というひと悶着があったが詳細は割愛する。受験会場は近所の大学のキャンパスだった。2級の受験生らしい高校生たちがぞろぞろしている列から、係員に「1級です」と告げ指を一本立てて抜けていくのは気分が良い。

何の意味があるかよく分からない色つきのヒモをもらって首からかけ、教室に入ると受験生は2、30人ほど。中学生らしい子からお爺さん、おばさん、制服の学生からネクタイを締めているの、ゆるゆるのTシャツで来ているのまで、わざと集めたのかというくらい多様な人達がいた。これが1級か。

 カバンを持たず、コートのポケットに受験票と参考書一冊を入れて出向いたため、「携帯や参考書類を鞄にしまってください」とアナウンスされた時はどうしたものかと思った。仕方ないからポケットのできるだけ奥に突っ込み、内側に織り込むようにコートをぐるぐる巻いて椅子の下に置いた。係員に注意されなかったから、一応これでセーフだったらしい。

試験開始し問題を解いてみると、本番の緊張でリーディングに時間がかかってしまった。リーディングとライティングには合わせて100分の制限時間が与えられており、過去問や予想問題を解いた感触ではリーディングは65分もあれば済ませられた。ライティングに35分かけられる計算だ。

 ところがいざ本番となると、うっかりミスが許されない環境で長文に悩んでしまい、リーディングに75分かけてしまった。ライティングに残された時間は25分。大急ぎで書いて、滑り込みで文章は完結したが、解答欄は数行余してしまった。見直しや、何を書いたか問題用紙に転記する時間など無い。これは大失点かもしれんと思いながらリスニングに突入した。

 リスニングはもともと得意だが、一度しか読まれないのでプレッシャーがひどい。しかし時間切れを気にして時計を見る必要が無い点はある意味安心かもしれない。最後の方で集中力が切れかかったがなんとか持ち直し、それなりに取れているだろうなという感覚で終了した。

 消しゴムのカスを集めて練り消しにし、問題用紙を丸めてコートの内ポケットに突っ込んで教室を後にした。結果をWEBで見られるようになるのは2週間後。解答速報で自己採点をしてみると、リーディングは29/41点、リスニング26/27点。トータル8割で、ライティングが大爆死していなければ受かる点数ではある。しかし心配なのはそのライティングなのだ。2週間、緊張の日々が続くことになる。